「恋をしたのね」 「・・・は?」 突然の言葉に、リボーンはそう答えることしかできなかった。 そんなリボーンにクスクスと楽しそうに笑うビアンキは、そっとリボーンの頬をなでる。 ソファに座っていたリボーンの隣に座ると、尚も楽しそうに微笑んだ。 「一層輝いてるわ、リボーン」 「何だ、突然・・・第一、俺は恋なんてしてないぞ」 バカバカしい、とリボーンはソファに身を深く沈める。 少しだけ、引っかかったそれは無視をしておく。 「やっぱりあの子に恋をするとは思っていたけれど・・・思ったとおりね」 「何を突然言い出す、ビアンキ。俺が今更恋だのなんだの」 「でも初恋でしょう?」 断言の切り返しに否定できなくて、言葉につまる。 はっきりと、否定することが出来ない。 「愛人すべてと手を切って、漸く貴方は気づいたのね」 「別に、これからイタリアに行くから邪魔だっただけだぞ。別に、愛人全部と手を切ったわけじゃない」 お前がいるだろう、と見上げれば、ビアンキはクスクスと笑う。 「私は愛人というより相棒に近いわ。それに、あの子と出会った瞬間、貴方が恋をする相手だろうと思っていたもの」 「・・・ツナに押しつけたんだぞ?」 あら、とビアンキが笑って、リボーンは漸く自分の失態に気付いた。 「思い当たる相手がいるのね」 「・・・違う」 そう反発してみるけれど、もうそれは意味をなさない。 「いい子だものね」 これが例えばシャマルとかだったら、問答無用で銃を撃ちこんで二度とその話題に触れさせないようにしただろう。 けれど、相手がビアンキとなるとそうもいかない。 「・・・何故そう思った」 何を、とは明言しないリボーンの内心の言葉を読み取って、ビアンキはさらに笑顔を深くした。 「リボーンのことだもの。・・・それに、」 「それに?」 「綺麗になったわ」 それこそこっちのセリフだと言ってやりたいくらいに綺麗な顔で笑うビアンキに、リボーンは肩を竦めた。 「俺にはお前の方が綺麗に見えるけどな・・・。それに、男に綺麗なんて使うな」 「ありがとう、リボーン。でも、きっと貴方がイタリアに行ったら言われるわ」 そう、賭けてもいい。 自信満々に微笑むビアンキに、リボーンは観念したと言わんばかりにため息を吐いてから、最後のあがきと言わんばかりに口を開いた。 「最後に言っておくが俺は、 |