雲雀「じゃあ、トップバッターは僕だね」 間男「ん、よろしく・・・って、さっそく何頼んでんのっ!?」 雲雀「僕用のカクテルだよ。見て分かんない?」 間男「いや、知ってる。知ってるけど、それ恭弥用のカクテルの中でも最高に甘いやつだよねっ!?ちょ、俺一口飲んだ時砂糖菓子かと思ったんだけど!」 雲雀「うるさいな・・・君はこれ飲みなよ」 間男「スピリタスーーーーっ!?!?!?しかもそのままっ!?」 雲雀「正しくは、スピリトゥス・レクティフィコヴァニだよ」 間男「そこへんはどうでもいいよっ!てか、これってアルコール度数96%だろっ!?酒っていうよりむしろアルコールっ!」 雲雀「ああ、火が付くから火気厳禁で」 間男「え、あ、はい・・・って違うっ!俺こんな世界最強の酒なんて呑めないってっ!」 雲雀「僕の酒が飲めないっていうの?」 間男「え、あ、すみません・・・」 閑話休題。 雲雀「だいたいさ、チャンスはいくらでもあったでしょ?」 間男「へ?」 雲雀「ハルのことだよ。イタリアに行く前だって君はマフィアになる必要なんてなかったんだし、ハルを説き伏せて日本に残れば、十分ハルはほだされたと思うけどね」 間男「あー・・・」 雲雀「それとも君はマフィアになりたかったの?」 間男「いや、そういうわけじゃないけどさ・・・ハルが行くって言うし」 雲雀「・・・。だから、それを説き伏せておけば、って言ってるんだよ」 間男「無理」 雲雀「・・・即答だね」 間男「だってさー、ハルを見てよ。あの綱吉大好きなオーラ!」 雲雀「のわりには諦めないんだね」 間男「うん、それも無理。ってかさ、俺多分綱吉を好きなハルが好きなんだと思うんだよな」 雲雀「・・・は?」 間男「ハルってさ、実は結構弱いところがあって・・・うわ、きっつ、この酒・・・、それがふっと出た時に支えたいって思うんだ。・・・まぁ、多分ハルは綱吉にそう感じてるんだと思うんだけど」 雲雀「つまり、綱吉のことで落ち込んでるハルが好きってこと?」 間男「なんか違うっ!・・・あ、甘くなってきた・・・」 雲雀「どう違うのさ・・・甘い?ちょっと飲ましてよ」 間男「ちょ、そういう甘さじゃな・・・っ!」 雲雀「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 間男「・・・きょ、恭弥、恭弥のカクテル、これ飲んで・・・っ!」 雲雀「・・・・(ごくごく)・・・・。・・・っく!・・・最低だよっ!!」 間男「飲んだの恭弥だろっ!!」 雲雀「・・・はぁ、最悪・・・。それよりもさっきの話だけど、違わないでしょ。落ち込んでるところ見て好きになったんでしょ?」 間男「俺止めたのに・・・。そうじゃなくってさ、なんかそう言うと俺最低男だから・・・。俺は、多分綱吉を大好きなハルの、第三者だからこそ見える部分を好きになったんだと思う」 雲雀「本当に、最っ高に報われないね、君は」 間男「ははっ、ごめんな、恭弥」 雲雀「どうして僕に謝るのさ」 間男「心配してくれたんだろ?恭弥は」 雲雀「思いあがらないでよね。僕が心配とかありえない」 間男「ありえるよ。恭弥は優しいもんな」 雲雀「君、年上に対してそういう態度はどうかと思うよ・・・」 間男「何を今更。第一一つの違いなんて歳の差なんかに入りませんって」 雲雀「・・・ふぅん。じゃ、ここの代金よろしく」 間男「尊敬してます、お兄様っ!」 |