時々思う微妙な食い違い。 彼女はこんな人だっただろうか。 「ハル、今日は午後時間あるから一緒にお茶会しようか」 医療班として働く京子とは違う情報部で働くハルが丁度書類を提出しに来た時に誘った。 「はい!ハルお菓子作りますね!」 多分簡単なのしか作れませんけど。 ふふっと柔らかく笑うハルに俺も微笑み返した。 最近、超直感がハルと一緒にいる度にひどく反応する気がした。 何もないのに。 「それじゃ、ツナさん。また後で屋内庭園で逢いましょうね」 「うん。・・・あ、ハル」 楽しみですね、と笑うハルを呼び止めて、唇にキスを落とした。 恋人だし、軽いやつだし・・・(本当言うともうちょっと先のキスをしたい気分ではあるけど)、これくらいなら許されるよな。 そうするとハルはきょとんと眼を見開いた。 「はひ・・・。ふふ、仕事中にそんなことしちゃダメですよ?」 こういうとき、アレ?と思う。 目を見開いたハルはそのままやわらかく笑った。 それはいい。それはいいんだけど、ハルなら赤くなりそうなのになって思ったのに。 でも、昔は純情すぎたからなぁ・・・大人になったってことなのかな。 「だって、午後までって長いしさ・・・。充電充電」 「仕事中は仕事中です。ハルはまだお仕事があるんですから、お茶会をしたかったらその手を離してください」 ついっと腰にまわしてた手を引っ張られた。 バレたか。 「・・・わかったよ。じゃ、あともう一回」 「ツーナーさん!」 ね?と可愛らしく首をかしげてみたのに、ビシっと怖い顔で言われた。 ちぇ。 時々、なぜか超直感が変な予感を告げる。 何もおかしいことなんてないのにさ。 どうしてなんだろう、ハルと一緒にいると超直感が何か警告音を出すんだ。 渋々ハルを解放して、俺は執務室のデスクのイスに座った。 ハルとは恋人になれたし、京子ちゃんは今まで通りにしてくれてる。 みんな一緒にいるし、裏切りだってないし。 悪いことなんて何もないのに、何でなのかな。 怖いんだ。 時々凄く怖くて怖くて仕方がなくなるんだ。 幸せなのに、何でだろう。 目を閉じていると、突然駆ける足音が聞こえた。 この足音はリボーンだ・・・っていうか、あいつこんな足音の出る走り方するなんて、何があったんだ? その足音は執務室の扉の前でとまって、勢いよく扉が開かれた。 「リボーン?どうし、」 言葉は続かなかった。 「ツナ!ハルが京子を庇って階段から落ちた!!」 |