「あー・・・疲れた」 漸くドン・カルツォッネから解放されて、俺はため息を吐いた。 いや、ずっとハルにくっついてたからそれはそれでいいんだけどさ。 「お疲れさまです、ツナさん」 「ん」 ちょっと人と離れてるからか、ハルがいつもの呼び方をしてきた。 労わるように微笑んでくれるハルが可愛くて、ぎゅっと抱きしめた。 「あー・・・癒される・・・」 「ドン・ボンゴレともあろう貴方が女にすがるように抱きつかないでください」 「うるさいなぁ・・・って、骸!」 ああもう、この神出鬼没やろうっ!! いつの間にか後ろには骸が来ていて、呆れたように溜息を吐いた。 って、骸・・・? 「何か・・・あった?」 今日は離れて護衛のはずの骸が近くにきたってことは、何かあった・・・もしくは、何かを見つけたってことだ。 「若干、不穏な動きが。・・・どうされますか?ボス」 きゅっとハルが俺の手を握った。 骸はちょっとしたことじゃ、すぐ言いに来たりなんてしない。 ・・・まぁ、時々ドッキリだか何だか知らないけど、変に不安を煽る言い方をすることがあるけどさ。 「とりあえず見張ってて。後、彼が一枚かんでるかもしれない」 「くふふ、了解しました」 そう言って骸は自然な動きでこの場を離れていった。 普通主催の祝賀会には尚更警備を強める。 それをかいくぐることはまず不可能なようにしなければ、他のボスを呼ぶなんてできない。 ・・・正直、違和感はあったんだよな、このパーティ。 「ツナさん・・・裏切り、ですか?」 「さぁ・・・それはまだ分からないけど」 多分、十中八九確定なんだろうけどな・・・。 元より、カルツォッネは前から不審な動きがあったし、あんまり仲良くなかったし。 最近急に手のひら返したかと思ってたら。 「大丈夫、ハル」 ハルの手をぎゅっと握った。 「ツナさん・・・」 「敵が来たって、絶対に大丈夫。・・・俺が、護るから」 戦うことの出来ないハルと京子ちゃんを連れていくって決める前に、俺はリボーンと誓約をした。 絶対に二人を護ること。 まだ拒否し続けてた時にはその自信がなかった。 多分、今もないよ。 だけど、絶対に護るから。俺はハルを護る。 ハルの手を強く握った。 俺が、ハルを護る、護ってみせる。 離れないように指を絡めあってしっかりと握った。 |