たったの5年でリボーンちゃんはみるみる内に大きくなって、5歳なのにハルより大人っぽい感じがしますし。
ランボちゃんもイーピンちゃんも大きくなっちゃって嬉しさ半分悲しさ半分といいますか。

そういえば、最近やけに二人がツナさんに甘えるようになりましたよね。




「リボーン、ちゃん」


多分リボーンちゃんはハルの聞きたいこと分かってるんですよね。
リボーンちゃんは小さいけどとっても頭のいい、ヒットマンですから。

ハルがリボーンちゃんに聞きたいなーって思うこと、分かってたんですよね。


「聞きたいことがあるんです」
「――・・・ああ」
唾を飲み込んだ音が凄く大きく聞こえた。

聞きたいって気持ちは2割、聞きたくない気持ちは8割。

本当は何も気付いていないフリをして、ハルが嘘をついたらまた明日もいつものようになるんでしょうけど。
でも、知らないフリはできないんです。


「ツナさんは・・・何を隠してるんですか」


何もないって言って欲しかった。

ハルが心配するようなことは、何も無いんだよって。だけど。



「・・・ツナは卒業したらボンゴレを正式に継ぐためにイタリアに行く」



頭の中が、真っ白になった。

ガンって殴られたような感じがして、耳鳴りがした。


「そつ、ぎょうしたらすぐに?」

あともう、5ヶ月しかない。

「ああ・・・すぐに、だ」


だから、あんなに。

ハルや京子ちゃんや花ちゃんやみんなの話を必死に聞いていて。
ハルたちを置いて行く、から。




何にも考えてなかった。ただ、ツナさんがいなくなるのが嫌で。


「どうしたら、一緒にいけますか・・・?」

ハルがこんなこと言うって、きっとリボーンちゃんなら分かってたでしょ?
思ってたとおり、リボーンちゃんは驚くこともなく帽子のツバを引いた。


「・・・どうしても、行きたいのか?」


そんなの、決まってます。


「どうしても、です」



ツナさんの心は京子ちゃんを向いてるんですから。
体まで遠くに言っちゃったら、本当に遠くに行っちゃうじゃないですか。



リボーンちゃんが一つ溜息をついた。

「骸と恭弥が並高の屋上にいる」

「はひ・・・?骸さんと雲雀さんって確か卒業してるはずじゃ・・・」
どこに進学したのか並高の七不思議の一つになってるくらいなんですけど・・・。


「とにかく、あの2人がOKをだしたら連れて行ってやる」
ツナは無理矢理黙らせてやる。



一緒に、いける。


「・・・ハル、いってきます!あ、リボーンちゃん、暗くなる前に帰らなくちゃデンジャーですよ!」

急がないと!




「・・・・・・・・・ガキ扱いするんじゃねぇぞ」





願えば、叶うと



( ずっと囚われの夢見る姫のように思っていた )