家に帰ったのは、もう8時を回ったころでした。
ご飯も食べられなくて、眠ることも出来なくて。


一緒にいたい。

今だって全然変わらずに思ってます。

マフィアのボスの妻になるんだっていうのは叶わなくても。
だけど。


「ハルが、戦えないから」

イーピンちゃんみたいに強かったら。ビアンキさんや凪ちゃんみたいに力を持っていたら。
ハルが、護ってでも連れて行かないといけないほど頭が良かったら。


「そうしたら、一緒にいられるのに」


どうしてハルは強くならなかったんでしょう。
どうしてハルは力を持とうとしなかったんでしょう。

そうしたら、ツナさんの傍にいれた。
隠し事だってされなくて、一緒に戦えたのに。


巻き込みたくないって言葉に頷いて甘えて、ハルは戦わないことを選んでしまったんです。
ツナさんがイタリアに行くことを除いたって、ハルはツナさんに何にも出来てないのに。


ハルの自業自得です。
でも、傍にいたいんです。好きになってもらえないなら、それくらいいいじゃないですか。


だけど。

―――「彼は、自分の身を呈してでも」

ツナさんは優しい人だから。

―――「貴方を護る」


骸さんは言わなかったけど・・・・あえて、言わなかったんでしょうけど、護ったら。




・・・ツナさんが、死んじゃう?

そ、んなのっ!

「っだめ!絶対、だめ、です・・・!」
ツナさんが死んじゃうなんて絶対にだめ。だめなんです!嫌ですっ!


だけど、ハルが我慢すれば。
「ツナ、さん・・・」
ツナさんが遠くに行ったって、もう二度と逢えなくたって。

ハルが我慢・・・したら。


「ツナさっ、ん・・・、ツナさん、ツナ、さん!」

好きです。大好きです。大好きなんです。
ずっとずっと、一緒にいたいんです。離れるなんてそんなの嫌なんです。



だけどもしハルが無理矢理イタリアに行って、骸さんの言うとおりになりかけたら。


「きっと・・・絶対にツナさんは助けに来てくれる」
その優しさは時々痛くて。
マフィアには絶対似合わないほど優しすぎるってリボーンちゃんが言ってました。

一緒にいたいんです。
ハルじゃ京子ちゃんにはちっとも叶わないって知ってますから、それでも・・・いいから。

傍に、居られたら。


でもそのせいでツナさんが死んでしまったら・・・ハルのせいで死んでしまったら。


ツナさんのために、ハルが出来ること・・・は。



「日本に、いること?」





全てが離れてしまうとしても



( 貴方が死ぬことを天秤にかけられるわけもない )